こんにちは、ちゃぶ台です。
今回はパラダイスキラーという謎解きアドベンチャーを紹介します。パラダイス島というぶっ飛んだ世界の中で探偵を操り、密室で発生した大量殺人事件の謎を解き明かします。独特な世界観とクセの強い登場人物、プレイヤーの選択で犯人が決定される点が特徴的です。ビジュアルノベルや推理小説が好きな人、謎を解くまでの過程を楽しみたい人にはおすすめすることができるかもしれないので、気になった人は是非覗いてみてください。
それでは早速紹介していきます。
概要
タイトル | パラダイスキラー(Paradise Killer) |
対応機種 | Steam, PS4, PS5, Nintendo Switch |
価格 | 2,050円(Steam), 2,530円(PS4, PS5), 2,530円 |
プレイ人数 | 1人 |
言語 | 日本語対応 |
ジャンル | 3D アクション・謎解き |
開発元 / 発売元 | Kaizen Game Works / Fellow Traveller, Leoful |
一言 | (嫌いな相手を選んで)正義執行!! |
ストーリー
現実離れした島。死んだ宇宙人を蘇らせようとする悪質な人間たちの文明。密室殺人。
パラダイスは数千年ごとに再生する島だ。そこではエイリアンを崇拝する者たちが堕落した神々に力を与え、いつの日か復活させるべく宇宙に向けてサイキックパワーを放っている。だがその力は各島を崩壊させようとする悪魔たちの興味を引いた。その悪行は議員が新たなリアリティを創生するまで続く——。
システムは完璧ではないが、いつか——次の島、パーフェクト25になれば完璧なものになるだろう。だが再生の前夜に議員が殺害され、パラダイスも殺されてしまう。
そのあおりを受けて、捜査オタクのレディ・ラブ・ダイが犯人捜しのために亡命先から呼び出された。これはあらゆる犯罪を終わらせるための犯罪なのだ。
事実とは何なのか? 真実とは? 二つは同じものなのだろうか?
(Nintendo Store より)
こんなゲーム
過去に問題を起こして、パラダイス島を追放されていた調査おたくの主人公、レディ・ラブ・ダイが、300万日ぶりに島に戻り、密室大量殺人の犯人を特定するというお話です。本作は調査パートと裁判パートに分かれているため、それぞれのパートについて紹介します。
■調査パート
調査パートはFPS形式の3Dアクションで、オープンワールドの世界を駆け巡ります。操作は移動・ジャンプ・ダッシュでパラダイス島の現場や容疑者の元を訪れて調査を進めます。関連があるアイテムや人物は大きなアイコンで表示されるので、近づいて調べることで情報を入手することができます。
容疑者には話を聞くことで事件のアリバイや動機を確認することができます。他の容疑者との会話や証拠品から新たな情報を引き出すことができるため、何度も訪れて話を聞くこととなります。各容疑者には好感度があり、交流を深めて仲良くなることで重要な情報を聞き出すことも可能です。
調べた結果や容疑者、島に関する情報や事件発生時の時系列は主人公が持つPCに綺麗に纏められており、いつでも確認することができます。
道中にはブラッドクリスタルというお金が落ちています。お金は被告人との交渉やセーブポイント間のワープ、自動販売機でのドリンクの購入(イベント)に使用することができます。マップは広大ですが、至る所にアイテムが隠されているので、探索が忙しいです。
■裁判パート
裁判パートでは容疑者から被告人を決定し、有罪を証明するため調査パートで集めた証拠品を突き付けます。密室殺人に関連する4つの謎に対してそれぞれ容疑者を選び、関連がある証拠品を提出すると裁判長が判決を下すこととなります。辻褄が合う結末は用意されていますが、間違った人を被告人に選んでも特にペナルティはないので、プレイヤーの好きなように結末を書き換えることができます。
クリアまでは10ー15時間程度で、収集要素やアンロック要素が多めです。探索パートは基本的に一本道なので、1度探索をしっかり進めたらセーブデータを残しておくことで、以降のやり直しは不要となります。裁判パートは、プレイヤーの選択や探索パートの進行状況に応じてその後の展開に変化が発生しますが、何度もやり直すような作品ではないと思います。
おすすめポイント
・独特な世界観
島の施設はヤシの木やコンビニや団地といった馴染み深いものから、ピラミッドや宗教観の強いオブジェ、隠された研究所等が混在し、カオスを極めています。悪魔や怪しげな伝承、謎の技術といったトンデモ要素が目白押しで、プレイヤー自身が圧倒されること間違いなしです。聞き慣れない単語が大量に出現するため最初は戸惑いますが、ゲーム内で分かりやすく解説されており、徐々に世界観に馴染めるように作られていたため、遊びにくさは感じませんでした。
肝心の謎解き部分は分かりやすく作られており、推理要素も取り組みやすいです。集めた時系列や情報は綺麗に整頓され、後で見返しても分かりやすくまとめられているので、まずはひたすら情報を集めて、後からじっくり見返すことができます。
出現するキャラクターのクセも強く、どのキャラクターも重要な秘密を抱えているので、話していて面白いです。推理・探索要素がメインですが、日本語訳も丁寧で、独特の言い回しや皮肉めいたジョークが多いため、ビジュアルノベルとしても楽しむことができました。
・結末を作るのはプレイヤー自身
“真実と事実は異なる”とのキーフレーズが何度も出現するように、本作ではプレイヤー自身が物語の顛末を決めることができます。気に入らないキャラクターを有罪にしたり、罪を犯したであろうキャラクターを庇ったり、全く証拠品を出さずに適当に済ませることもできます。裁判で思ったような結果を得ることができなくても後からリカバリすることができるので、自由度は高めです。
どちらかというと謎解き自体を楽しむよりは、手掛かりを集めて結末を迎えるまでの過程を楽しむ作品であるように感じました。
このゲームに向いている人・向いていない人
こんな人におすすめ
・謎を解き明かすことが好きな人
・探索が好きな人
1つの謎にとことん挑むといった作品で、探索が進むにつれてNPC同士の繋がりや、隠された謎が解き明かされていくため、推理ドラマや推理小説が好きな人にはおすすめすることができるかもしれません。また、お金や収集用のアイテムは、どうやって入手すればいいかわからない所や「まさかこんなところに配置されていないだろう」とプレイヤーが感じる所にも配置されています。宝探しのように広大なフィールドからアイテムを探すことが好きな人にもおすすめすることができると思います。
一方で、以下の人にはおすすめできないです。
・謎解きの爽快感を楽しみたい人
・証拠集めが億劫に感じる人
筋の通った顛末を導き出すこと可能ですが、プレイヤーが決めた犯人が罪を被ることとなります。答え合わせがあるわけではないので、爽快感を感じることは難しいかもしれません。また、プレイ時間の9割はマップの探索によるアイテム収集です。同じ人の元に何度も訪れたり、広いマップの隅々まで探索をする必要があります。謎解きパートをメインで楽しみたい人にもおすすめすることができないと思います。
ここに注意!
裁判は一度きりなので、数時間延々と探索フェーズで情報を仕入れて最後に裁判が始まります。ロードすることで探索パートに戻ることはできますが、逆転裁判のようにチャプターが別れているわけではなく、一度裁判が始まると証拠不十分でも最後までやり遂げるしかないので要注意です。
また、逆転裁判のように集めた証拠の中からピンポイントで1つを選択する必要はなく、リストアップされたものを順番に提出するだけでよいので、裁判は淡々と進みます。ストーリーが二転三転することも無いのでご注意ください。
FPS形式の3Dアクションなので3D酔いしてしまう人もいるかも知れません。視野角を変更するとマシになるらしいですが、酔いやすい人にもおすすめすることはできないと思います。
類似のゲーム
逆転裁判シリーズ・・・言わずとしれた名作。ストーリーが二転三転し推理要素もあるのでおすすめ。
ダンガンロンパシリーズ・・・ストーリーと推理に重点を置いたアドベンチャー作品。こちらもおすすめ。
総括
独特な世界観のアドベンチャーで、密室で発生した大量殺人の謎を解き明かします。探索パートで証拠品を探し回り、裁判パートで被告人を選び証拠品を突きつけるゲームシステムです。独特な世界観・被告人や結末をプレイヤーが決めることができるシステムが特徴的でした。徐々に謎が解き明かされていく点や、クセの強いNPCとの会話は楽しいポイントですが、独自のキーワードや表現が沢山出現する点、探索がプレイ時間の9割以上を占めている点、裁判パートが淡々と進む点が賛否両論点だと思うので、気になった人はプレイ動画を確認の上で購入することをおすすめします。
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