こんにちは、ちゃぶ台です。
今回は Inscryption というローグライク形式のカードバトル作品の紹介を行います。ローグライク×カードバトル×謎解きという変わったゲームシステムで、目新しさに特化した作品です。演出のクオリティが高く、最後まで怒涛の展開でシナリオに引き込まれる作品なので、新鮮さを求めている人は是非覗いてみてください。
それでは早速紹介しています。
#本稿はAct1の内容のみを記載しています。

概要
タイトル | Inscryption |
対応機種 | Steam, PS4(5), |
価格 | 2,050円(Steam), 2,310円(PS) |
プレイ人数 | 1人 |
言語 | 日本語対応 |
ジャンル | ローグライク・カードバトル・ホラー |
開発元 / 発売元 | Daniel Mullins Games / Devolver Digital |
一言 | 2way 3way 攻撃できるモンスター好き好き |
ストーリー
気がつけば、主人公は薄暗い小屋の中にいた。小屋の中は薄暗く、外に出る唯一の扉は固く閉ざされていた。途方に暮れていると、謎の人物がInscryptionというカードバトルに興じるように声をかけてくる。何故ここに囚われているのか、どうすれば脱出することができるのか、負けるとどうなってしまうのか。。。。
様々な疑問を抱えながらも主人公はInscryptionのテーブルに着くのであった。
こんなゲーム
ローグライク形式のカードバトル+謎解きという変わった形式の作品です。プレイヤーは監禁された小屋から脱出するために、カードバトルに強制的に参加させられます。対戦はNPCの1対1で行われ、クリック+スクロールでカードの選択やフィールドの確認が可能です。
各戦闘はターン制で、相手の持ちポイントよりも5ポイント以上差をつけた方が勝者となります。
プレイヤーは最初に山札からカードを3枚引いて手札とします。また、毎ターンの開始時には “リスカードのみ” または “リスカード以外” で構成された山札から1枚ドローし、手札のモンスターを自分のエリアの好きな場所に配置します。リスはコスト無しで場に出すことができますが、攻撃力を持たないため、他のカードを召喚するための生贄に使います。他のカードは召喚にコストが必要となり、右上に描かれた血のマークの数だけ自分のモンスターを生贄に捧げることで召喚することができます。

ターンを終えるとプレイヤーのモンスターが攻撃します。各モンスターは正面のマスを攻撃し、相手のモンスターがいる場合は攻撃力分のダメージを与えます。相手のモンスターがいない場合は、敵プレイヤーを直接攻撃します。相手を直接攻撃すると、モンスターの攻撃力分だけ相手の天秤の皿に石が追加され、相手から攻撃を受けると受けたポイントの数だけプレイヤー側の皿に石が追加されます。


プレイヤーの攻撃が終わると相手のターンとなり、相手はフィールド上にモンスターを召喚してきます。相手は最前線から1マス離れた所にモンスターを召喚し、移動に1ターン要するので、敵の配置を見ながら戦略を組み立てることができます。これを1ターンとして勝負がつくまで繰り返すこととなります。

一部のモンスターには印がついており、特殊効果を持つカードがあります。一度だけ受けるダメージを無効化する印、攻撃後に隣のマスに移動する印、正面3方向に対して攻撃を行う印など、戦術に大きな影響を与える効果を持ちます。

Act1(チャプター1) では3つのマップをクリアすることが目的です。各マップは戦闘ステージ、ショップ、ボスステージ等から構成され、プレイヤーはマップを見ながら進路を選択して発生するイベントを選ぶことができます。



また、イベント中にアイテムを獲得することもあります。追加でリスや敵の攻撃をブロックする障害物を召喚できるアイテムや、相手にの天秤に石を加えるアイテム等、ゲームを有利に進める効果を持ちます。

また、特徴的な点としてプレイヤーはマップ画面中にいつでも席を立って小屋の中を探検することができます。部屋の中には怪しげなオブジェクトがいくつか用意されており、パズルを解いてギミックを解き明かすことで追加のカードやアイテムを獲得することができます。

エンディングまでは9時間前後ですが、バトルに特化した公式 MOD も公開されており、数十時間は楽しむことができる作品です。
おすすめポイント
・類を見ない演出とシナリオ、ゲームシステム
カードバトルのルール自体はシンプルですが、演出・シナリオ・ゲームシステムがとにかく斬新です。
メインであるカードバトルは5点以上差がつくと決着という要素により、意外と戦略性があります。ある程度のダメージを許容してから一気に巻き返して逆転したり、キーカードが引けるまで延々と耐えたりといった戦略を立てることができます。モンスターのライフサイクルが早く、次々と盤面が変化するので常に緊張感があります。
この手のゲームでは珍しく、ストーリーは主人公の主観目線で進んでいきます。対戦相手の謎の男性は狂った敵として立ち塞がったり、対戦が終わるとカードを片付けてマップを広げたりと目まぐるしく動きますが、用意する小物がいちいち物騒だったり、痛々しい描写が入ったりとどこか狂気を孕んでおり不思議な怖さがありました。

また、ゲーム中に席を立って謎解きをしたり、手札のカードが主人公に話しかけてきたりと他の対戦ゲームでは一切起こりえないことが沢山起きるのでいていて飽きません。複数の要素がごちゃ混ぜになっているようにも感じますが、多くの要素がカードバトルを引き立てるためのアクセントとして上手く組み込まれていました。
他にも自分でカードを作ることができたり、相手が予想だにしない番外戦術を使ってきたりと Act1 だけで斜め上の展開が多数待ち受けています。
ネタバレ防止のため詳しくは記載しませんが、ACT2 以降も高いクオリティや意外性を持ったまま進んでいきます。ストーリーも十分引き込まれる内容だったため、最後まで楽しさ・新鮮さを感じさせてくれる作品でした。


このゲームに向いている人・向いていない人
こんな人におすすめ
・斬新な作品、ストーリー重視の作品が好きな人
・カードバトル作品が好きな人
斬新さやストーリーに重きを置いた作品で、遊んでいるカードゲームの謎や、主人公が囚われてしまった背景なども徐々に明かされます。ストーリー重視の作品が好きな人や斬新な作品が好きな人には間違いなくお勧めすることが出来ると思います。
また、公式MODを追加すると本作だけで何十時間も遊べるボリュームへと変化します。カードバトル作品が好きな人にもお勧めすることができると思います。
一方で、以下の人にはおすすめできないです。
・謎解きゲーム、ホラー要素を求める人
・ローグライク要素を求める人
パズル要素の含まれる作品ですが、ベースはカードバトルです。謎解き・ホラー要素は少なめなため、これらの要素を求める人にはお勧めすることができないと思います。
また、Act2 以降はローグライク成分がほぼ無くなります。Slay the Spire のようながっつりしたローグライク作品ではないので、ローグライク作品を求める人にはお勧めすることができないかもしれません。
ここに注意!
ACT2以降はACT1とは若干雰囲気が異なります。ずっと同じ世界観・ゲームシステムでストーリーが進むわけではないのでご注意ください。
カードバトルに重点を置いた公式 MOD が公開されているので、バトルパートが物足りない人はModを導入して遊んでみましょう。
類似のゲーム
One Shot・・・可愛いネコが主人公のアドベンチャー作品。カードバトル要素は無いですが、系統は似ています。紹介はこちら。
PONY ISLAND・・・同開発元の過去作。アクションゲームですが言われてみればどことなく雰囲気は似ていますね。
総括
ローグライク形式のカードバトルで、謎の小屋に問われてしまった主人公が脱出を目指して戦います。ルールはシンプルですが世界観やゲーム性、演出が非常に独特で常に驚きの連続でした。Act2以降から雰囲気がガラッと変わるものの、最後まで高いクオリティを保ったまま最後まで駆け抜けます。若干人を選ぶ要素はありますが目新しさがウリの作品なので、ストーリー重視の作品が好きな人はぜひ遊んでみてください。
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