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グノーシア 人狼は1人でも遊べます!【レビュー】

ゲームレビュー
ゲームレビュー

こんにちは、ちゃぶ台です。

今回はグノーシアという人狼がモチーフのノベルゲームを紹介します。1人用の人狼ゲームにループ要素のストーリーが加わった作品です。様々なルールでとことん人狼に挑めるゲーム性とループを活かした質の高いストーリーが魅力的な作品です。人狼好きにはおすすめの作品なので、気になった人は是非覗いてみてください!

それでは早速紹介していきます!

概要

タイトルグノーシア
対応機種Steam, Nintendo Switch, PS Vita
価格2,750円(Steam, Switch)
プレイ人数1人
言語日本語対応
ジャンルノベルゲーム, 推理
開発元 / 発売元Petit Depotto / PLAYISM
一言土下座で救える命がある。

ストーリー

グノーシアは嘘をつく。人間のふりをして近づき、だまし、そして身近な人間を一人ずつ、この宇宙から葬り去る――。

漂流する宇宙船内にて、人間を襲う未知の敵「グノーシア」に直面した乗員達は、誰が敵なのか分からない状況でこの危機を収束させるために、一つの解決策を試みる。 最も疑わしい人物から一人ずつコールドスリープさせ、船内に紛れ込んだ全てのグノーシアを活動停止させるのだ。

しかし、その人物が本当にグノーシアだったのか、あるいはスケープゴートにされた哀れな人間だったのか、知ることは難しい。最後に笑うのは人間なのか、それとも――?

(公式サイトより抜粋)

こんなゲーム

人狼ゲームを題材とした推理ゲームで、人間サイドとグノーシアサイドに別れて自身が所属する陣営の勝利を目指します。主人公達が乗る宇宙船には人間の姿に擬態したグノーシアという生物が紛れ込んでいます。グノーシアは毎晩1人の人間を襲うため、全滅する前に見つけ出してコールドスリープさせることが目標です。

見た目からは判断できないので議論を通じてグノーシアを見つけます!

主人公は時間のループに囚われており、人間、またはグノーシアが全滅するかプレイヤーが脱落すると次のループへと移動して同じことを繰り返します。ループ毎に誰がグノーシアであるかが変化するため、毎回話し合いでグノーシアを特定します。

各ゲームは昼時間と夜時間から構成されています。

昼時間

-議論

昼時間では議論を通じてコールドスリープ(処刑)する1人を決定します。プレイヤーは怪しい人を疑う、怪しい人を庇う、特定の人物に投票するように誘導する等のコマンドを実行できます。5回のコマンドを終えると話し合いが終了し、投票タイムへと進みます。

怪しい人に突っ込んだり、仲間を庇ったり、誰かに協力するよう依頼したりできます。
様子を伺ってから他のNPCの意見に便乗することもできます。
最初は使えるコマンドが少ないですが徐々に増えていきます。

また、設定次第では人狼でもおなじみの下記のような役職を追加することができます。

役割の紹介はこちら

-人間陣営
エンジニア(占い師)・・・夜時間に選んだ1人が人間かグノーシアかわかる
ドクター(霊媒師)・・・前日にコールドスリープした人物が人間かグノーシアかわかる
留守番・・・人間であることが保証された2人組
守護天使・・・毎晩選んだ人物がグノーシアに襲撃されることを防ぐ

-グノーシア陣営
AC主義者・・・人間だがグノーシア陣営に所属する。占い師・ドクターに調べられても人間と表示される。

-単独陣営
バグ・・・終了条件を満たした際に生存していれば単独勝利。エンジニアに調べられると死亡する。

エンジニア・ドクターはグノーシア陣営を見つけるために重宝しますが、他陣営のメンバーがこれらの役職を騙るため、1つの役職に対して2~4人がカミングアウトすることが多いです。プレイヤーがグノーシア陣営やバグの時には役職や調査結果を騙ることができます。

-投票タイム

投票タイムではコールドスリープさせる人間を選ぶため、1人1票を自分以外に投じて多数決を取ります。最多票を集めた人物は即座にコールドスリープされて脱落します。投票はこれまでの発言履歴や投票履歴から判断して怪しい人物を選択します。

投票は一斉に開示されるため、他のNPCの結果は投票後に判明します。
誰が誰を疑っていたか、過去の投票履歴等はいつでも確認できます。

◆夜時間

夜時間は自室でのレベルアップと他のメンバーとの会話が可能です。

-自室

自室に戻ることで溜まった経験値を使ってレベルを上げることができます。経験値はループが1つの試合が終わる毎に、勝敗にかかわらず溜まります。レベルを上げると下記のパラメーターのいずれかを1つ強化することができます。

  • カリスマ・・・発言によって他の人物を感化し、同じ意見や行動を取らせやすくなる
  • 直感・・・相手の嘘や不審な行動に気づくことができる
  • ロジック・・・他の人物を論理的に説得しやすくなる
  • かわいげ・・・他の人物に好かれやすくなり、投票があなたに集まりにくくなる
  • 演技力・・・自分の嘘が見抜かれにくくなる
  • ステルス・・・グノーシアに襲撃されにくくなる
パラメーターが一定値を超えると新しいコマンドが使えるようになります。
登場するNPCにも同様のパラメーターが設定されています。

-イベント

特定の条件を満たすことでイベントが発生します。生き残るために協力しようと申し出を受けたり、新しいコマンドを獲得できたり、他の人物達のバックグラウンドを知ったりとストーリーが進みます。

イベントが発生する場所では!マークが表示されます。

夜時間を終えると翌朝を迎えて生存者のうちの1人がグノーシアの襲撃を受けて脱落します。襲撃された人物は人間なので、2日目以降はこれも推理材料にしながらプレイします。グノーシアを全員凍結させると人間側の勝利、人間とグノーシアの数が同数になるとグノーシア側の勝利となります。

プレイヤーがグノーシアの場合は、その晩に襲撃する人を選びます。危険な人から襲うのが鉄則です。
エンジニアやドクターの場合は、夜間に調べる人を選択します。

ある程度ストーリーが進むとプレイヤー自身が参加する人数や役割を自由に設定できるようになります。さらにストーリーが進むと、未確認のイベントが発生する役職や人数の組み合わせを自動で設定してくれる機能も有効化されます。

やりたい組み合わせで何度でも遊べます。15人グノーシア1人という極端な遊び方も可能です。

1プレイは最長15分程度、ストーリーのクリアまでは個人差がありますが、私は18時間程度でした。Steam版ではトロフィーで「15人のうち6人がグノーシア」のループで人間サイドでプレイし勝利するといった達成項目が用意されています。

おすすめポイント

・1人用人狼ゲームとして完成した作品

人狼を1人でとことん遊べる作品です。エンジニアやドクター等、名前は違えどオーソドックスな役職も用意されており、時間制限や負けた時のペナルティもないため、手軽に楽しむことができます。実際の人狼だと1試合に1時間以上を要しますが、1プレイ最長15分程度で完了とテンポ良く、好きなルールで遊べる点が魅力的です。

最大15人で遊ぶことができます。

人間サイドの時は推理はもちろん、いかに自分が怪しいと思う人物に票を集めるかの駆け引きも楽しいです。声高に怪しいと伝えたり、他の人物と協力することもできますが、悪目立ちしすぎて自分に投票が集まることもあります。グノーシア側から危険と判断されると夜に襲撃されやすくもなるため、自然な流れで場を制圧することが難しくも楽しめました。

協力した相手がグノーシアということも。。。誰と協力するかも大切です。

グノーシアの時には役職を騙るか否か、仲間とどれだけ庇いあうかが悩ましいです。時には仲間を売りながら生き残ったりと人狼同様の戦略性を求められます。難しい分、役職を乗っ取って宇宙船を掌握できた時の喜びはたまりませんでした。

・ループと人狼を活かしたストーリー

近未来の宇宙が舞台となっており、個性豊かな登場人物が出現します。それぞれが秘密を抱えており、中には超弩級の爆弾を抱えているキャラクターもいるため読んでいて楽しいです。独特なデザインや世界観、時に落ち着いた・時に緊張感のあるBGMもストーリーにマッチしており、全体的にクオリティは高いです。

ストーリーが進むごとにキャラクターの特記事項が解放されていきます。

ネタバレ防止のため詳細は省きますが、ループや人狼の特性をうまく生かしたストーリーが最高です。何故世界がループするのか、グノーシアとは一体何者なのかが終盤には綺麗に明かされます。また、ストーリーただを読み進めるだけではクリアできず、プレイヤー自身が能動的にループから抜け出すための方法を探し出す必要があります。難易度は高いですが、目当ての手段を見つけた時の満足感はたまりませんでした。

このゲームに向いている人・向いていない人

こんな人におすすめ

・人狼系作品が好きな人
・ストーリー重視の人

人狼ゲームを1人で遊べる貴重な作品です。様々な設定でカスタマイズが可能、AIの出来もよく、初心者~上級者まで楽しめる作品に仕上がっています。コマンドも多数用意されており様々な立ち回りが可能なため、人狼系の作品が好きな人にはおすすめできると思います。

また、人狼やループを活かしたストーリーも良く練られており、エンディングに到達した時の達成感や満足感は格別でした。ストーリー重視の人にも自信を持っておすすめできる作品です。

一方で、以下の人にはおすすめできないです

・人狼ゲームを普段から遊ぶ人
・ストーリーだけを読み進めたい人

ランダム性は持ち合わせているものの、AIが相手な以上、どうしても数をこなすと立ち回りがテンプレ化してきます。コマンドは30個と多いものの守護天使をカミングアウトすることができない等、高度な戦術をとることはできないため、普段から人狼ゲームを遊んでいる人には物足りないかもしれません。

エンディングに到達するには”○○と一緒に人間サイドで生き残る”というような条件を満たしてイベントを確認する必要があります。回数を重ねることでレベルが上がり、攻略しやすくなりますが、適当にプレイしていると達成できないため、ストーリーだけを読みたい人にはおすすめすることはできません。

ここに注意!

シナリオ上仕方ないかもしれませんが、投了コマンドがあると嬉しかったと感じました。また、プレイヤーが脱落したら即時終了となる点はリアルですがややあっけなさを感じました。

直感のステータスを上げると他の人物がついた嘘を見抜けるようになります。議論のみで論理的に勝ちたい人は直感を強化しないことをおすめします。(途中でステータス振りを変更することもできます。)

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総括

人狼ゲームをモチーフにしたノベルゲームで、人間に擬態したグノーシアをテキストベースの議論によって見つけます。カスタマイズ可能な設定と様々なコマンドにより、何度でも幅広い戦術を用いて遊べる1人用の人狼でした。ストーリーやビジュアルの質もよく、エンディングに到達時の余韻もたまらないため、人狼が好きな人・ストーリー重視の作品が好きな人は是非遊んでみてください!

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