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違う冬のぼくら ここじゃないどこかへ。【レビュー】

ゲームレビュー
ゲームレビュー

こんにちは、ちゃぶ台です。

今回は 違う冬のぼくら という2人協力専用のパズルゲームを紹介します。通話での情報共有を前提とした作品で、それぞれの画面で違う背景やオブジェクトが描写される点が特徴的です。2人協力専用のジャンルの中でも目新しさ満点なので、2人用の作品を探している人は是非覗いてみてください。

それでは早速紹介していきます!
#本稿は2023年7月段階の内容となります。
#8月に正式リリース+新規エンディング追加とのことです。

概要

タイトル違う冬のぼくら(bokura)
対応機種Steam, Nintendo Switch, IOS, Android
#Switch, スマホ版は2023年8月10日発売
価格1,420円(Steam)
プレイ人数2人協力専用(マルチプレイ対応)
言語日本語対応
ジャンルパズルゲーム
開発元 / 発売元ところにょり / Kodansha
一言金銀世代でしたか。
落下ダメージのシビアさが一番リアルでした。

ストーリー

仕事を終えて終電に揺られながら帰路につく男性。
誰もいない車両の外では冬が訪れていた。

冬になるといつも思い出す。
あの冬の、あの出来事。

当時の10歳の頃の親友と、冒険に出たこと。
そこであった不思議なでき事の数々。
既に失ってしまった親友との思い出を。

あの僕を思い出す。

ノスタルジックな見た目が特徴的です。

こんなゲーム

サイドビュー形式のパズルアクションです。2人のプレイヤーはぼくときみ(2人の男の子)をそれぞれ操作してとある山の頂上を目指します。操作は移動・ジャンプ・物を運ぶとシンプルです。序盤はジャンプやブロック、シーソーを使いながら2人で協力して進んでいきます。パズル自体は一般的な内容で、先に進むための足場を作ったり、スイッチを押して扉を開けて先に進むことを目的とします。

2人が同時に画面右の岩を超えることができるようにブロックを運ぶシーン。

ストーリーが進むと、2人はシカの死体を見つけます。死体を見つめていた2人は急に頭痛を感じてその場に倒れてしまいます。

鹿の朽ちた死体の近くに倒れ込む2人。

目が覚めると世界が一変し、目に見える全てが今までとは変わって見えるようになります。1Pの視点では少年達は動物に、背景や地面はおとぎ話のようなコミカルなイラストに変化します。一方、2Pの視点では少年達はロボットに、背景や地面は退廃した世界のようなイラストに変化し、2人は訳が分からないまま更に奥へと進んでいきます。

1P視点。2人ともにっこにこですね。
2P視点。死体も背景もどこかメカメカしいです。
ジャンプ台で飛んできた仲間に着地できる足場を押すシーン。
同じシーンを2Pの画面から見たシーン。

2人の位置や動きはどちらの画面でも同じように描写されますが、地形やギミックは別のものが見えることがあります。片方の視点では壁や床があるのに、もう片方の視点では隙間があって中に入ることができたり、片方の視点では大きくて押せないオブジェがあるものの、もう片方の視点では同じものが小さなオブジェに見えており、押すことができるといった事態がおきます。2人で先に進むために、互いに見えることやできることを共有しながら進んでいきます。

同じシーン並べてみました。2P画面では何もない画面でブロックを教えていますが・・・
1P画面には同じ場所に湖があります。2Pとブロックは宙を浮いているので、宙に浮いたブロック足場にして1P湖を渡ります

また、一定数ステージをクリアすると通話禁止区間が発生します。それぞれの視点で異なるストーリー進み、そのあとに合流して選択肢が発生します。選んだ内容によってその後の展開が変化し、エンディングも分岐します。

選択肢は通可能な状態で2人で1つを選択します。

マルチエンディング制でエンディングまでは3.5~5時間程度です。途中のチャプターから再開することはできないので、他のエンディングを見たり、相手の視点で遊ぶには最初からプレイする必要があります。

おすすめポイント

・会話が必須となる作風

本作は通話を前提とした2人協力プレイ専用作品です(ローカルマルチには対応していません)。フレンドパスに対応しており、1人が購入すれば2人目は無料で遊ぶことができます。通常の協力作品であれば見えている画面やオブジェクトは同じ、または完全に別の視点でゲームが進みますが、本作では2人の動きや位置は同じで、オブジェクトや背景だけが違うため、詳しく意思疎通を取る必要があります。

形容しがたいマークを相手に口頭で伝えるシーンもあります。

いきなり相棒が地面に消えていったり、空中に浮かびだしたり、大きなものを軽々と動かしだしたりシュールな光景が目白押しです。プレイ中は相手の視点が気になって再度遊びたくなる魅力を秘めていました。中盤以降は各プレイヤーにしかできないアクションも増えて、それぞれのプレイヤーに見せ場があります。パズルゲームとしては簡単な部類で1つの場所で延々と立ち往生するようなものはありませんでしたが、BGMやデザイン、ゲームシステムのクオリティは高めで楽しめました。

犬の背中から突き出した背骨に乗る相棒

ストーリーは現実離れした要素全開のシナリオになっています。当初イメージしていたものとは大きくかけ離れていましたが、意外な展開や、先が気になるシーンが多く最後まで楽しむことができます。ノスタルジック感を得ることはできないですが、散りばめられた内容から考察したり、別のエンディングを確認したくなるストーリーだと思います。

ニコニコな表情とはかけ離れた深刻なシーン。

このゲームに向いている人・向いていない人

こんな人におすすめ

・2人用の作品を求めている人

オンラインで通話を前提とした作品で、意外な展開のリアクションを共有することが楽しいです。見えている画面の説明や選択肢についての相談、取ってほしい内容についての指示等、沢山会話が発生する作品なので、2人協力用の作品を求める人にはおすすめできると思います。

一方で、以下の人にはおすすめできないです

・アクションが極端に苦手な人
・高難易度のパズルを求める人

タイミングよくアクション、ギリギリでジャンプする等のアクション要素を求められることがあります。ややシビアな操作を求められるうえ、ミスするとパズルの最初からなので、アクションが極端に苦手な人にはおすすめすることができないと思います。

また、パズルゲームとしては難易度は易しめです。難解なパズルを求める人にもおすすめすることはできないと思います。

ここに注意!

若干グロテスクな要素が含まれます。

雰囲気ゲーなので仕方ない部分もありますが、キャラクターの移動が遅い点がやや気になりました。

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総括

ボイスチャットを前提とした2人協力専用アクションパズルです。それぞれのプレイヤーの画面には異なる背景やオブジェクトが表示されるため、口頭で内容を共有しながら協力します。斬新なストーリー含め、全体的にクオリティが高く楽しむことができました。8月に追加エンディング実装とのことなので、気になった人は是非遊んでみてください!

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