こんにちは、ちゃぶ台です。
今回は Blood Card というローグライク×デッキビルド型カードゲームの紹介を行います。以前紹介した Slay the Spire を強く意識したシステムの作品で、”デッキ” が体力であるという大きな特徴を持っています。やや大味なゲームバランスですが、十分に面白い作品なので気になった方は是非遊んでみてください。
一番簡単な難易度ですが、クリアした際の動画をYoutubeにアップロードしてみたので、気になった人はどうぞ。黒い血 血の魔女
それでは早速紹介していきます。
概要
タイトル | Blood Card |
対応機種 | Steam, IOS, Android |
価格 | 1,520円(Steam), 490円(IOS, Android) |
プレイ人数 | 1人 |
言語 | 日本語対応 |
ジャンル | ローグライク、カードゲーム |
開発元 / 発売元 | Pixel Cattle Games / Pixel Cattle Games |
一言 | おばあさまのお陰で計算が速くなりましたw |
ストーリー
特にないです。
主人公は謎のダンジョンからの脱出を試みます。
ダンジョンでは常に死神が主人公を追いかけてくるため、長居は無用です。
こんなゲーム
デッキ構築型のカードバトルとローグライクを組み合わせた作品です。プレイヤーは合計3つのステージをクリアし、ダンジョンからの脱出に挑みます。ローグライクなので各プレイは独立しており、マップは自動生成で、ゲーム開始時は常に最弱状態(固定のカードで組まれたデッキ)から始まります。
各ステージでは、プレイヤーは下記の4種類のマスから自分で進むマスを選択することができます。11回選択を経て、各マスでの戦闘やイベントをこなした後、ボスとの戦闘に勝利することで次のステージに進むことが可能です。これを3回繰り返して、最後のボスを倒すことでゲームクリアとなります。
- 敵
- エリート
- ショップ
- イベント
それぞれのマスについて紹介します。
■敵 / エリート
敵とのターン制の戦闘が始まります。敵に敗北するとゲームオーバーとなり、勝利するとゴールドとカードを獲得できます。
自分のターンではデッキからカードが6枚になるまで引いて手札にし、エナジーを消費してカードを使用します。カードを使用することで敵への攻撃、ブロックの獲得、エナジーの回復、カードのドローなど様々なことが可能です。使用したカードは墓地に捨てられます。
最大の特徴は、プレイヤーの山札が体力であるということです。敵から攻撃を受けると、ブロックの値が敵のダメージを肩代わりし、超過したダメージの数だけ山札からカードが墓地に送られます。山札のカードが無くなった場合には、手札のカードも墓地に送られ、受けたダメージが山札と手札の枚数よりも多かった場合にはゲームオーバーとなります。ブロックはターンの終了時に次のターンに持ち越されるため、敵のダメージを抑えやすい仕組みとなっています。
墓地のカードを山札に戻すカードも豊富に用意されているので、山札からのドローを極端に抑える必要はありません。墓地、山札の中身や敵の次の行動は常に確認できるので、手札やエナジーと相談して攻撃・回復・ブロックの獲得など行動を決めていきましょう。
もう一つの特徴として、全てのバトルにおいて、戦闘の途中で死神が登場します。死神が出現するまでのターン数は使用するキャラクター毎に決まっており、通常バトル開始から3~4ターンで出現します。死神は出現後、毎ターン攻撃力アップと全体攻撃を繰り出してきます。そのため、徐々に死神の攻撃力が増していき、耐久が難しくなっていきます。死神が残っていても、残りの敵を倒した段階で戦闘は終了し、死神の攻撃力もリセットされるので、早めに敵を倒してしまいましょう。
プレイヤーは死神を攻撃することもできます。死神のHPは999と途方もない高さから始まりますが、残り HPは戦闘を跨いで持ち越されるため、死神を倒すことも可能です。死神を倒した場合、その場でゲームクリアとなります。クリア条件が2つあるのも斬新なポイントですね。
戦闘勝利後は、ランダムな6種類のカードから1種類を選択し、デッキに追加することができます。カードにはレアリティがあり、6種類のうち3種類のカードは”通常”、2種類のカードは”高級”、1種類のカードが”エピック”が表示されます。”通常”のカードを選んだ場合は3枚、”高級”のカードを選んだ場合は2枚、”エピック”のカードを選んだ場合は1枚デッキにカードを加えることとなります。
“エリート”では “敵” のマスで出現する敵よりも強い敵との戦闘が始まります。勝利した際に貰えるゴールド数が通常よりも多く、カードの報酬も上記(6種類から1種類の選択)を2回行うため、ハイリスク&ハイリターンです。
■ショップ
獲得したゴールドでカードの購入ができます。カード購入後も新たなカードが補充されるため、常に11枚のカードから購入することができます。右下の削除では10ゴールド毎に任意のカードをデッキから削除することができます。回数制限等は無いため、不要なカードを削除し効果的なカードのみを残すことも可能ですが、最大体力が削られるため、削除のしすぎは身を亡ぼすかもしれません。
■イベント
様々なイベントが発生します。選択肢次第で結果が変わるもの、プレイヤーに有利なもの、不利なものが用意されていますが、全体的には有利なイベントが多いと感じました。
例:
物乞いにゴールドを要求される。断るとデッキに呪いのカードを追加される。
クイズを出される。正解すると強力なカードをくれる。
宝箱に商人が出現してカードを入手できる。
本作にはキャラクターが複数用意されており、キャラクター毎に特性や立ち回りが大きく異なります。耐えに重点を置いたキャラクターや数ターン以内に決着をつけないと強制で敗北となってしまうキャラクターなど、ユニークなキャラクターが多く、キャラクター毎に何度も遊べる作品に仕上がっています。
1度のプレイは最長でも1時間程度ですが、デイリーチャレンジ、9段階の難易度の設定、細かいルールをカスタマイズして挑むことも可能なため、ついつい長時間遊んでしまうタイプの作品です。
おすすめポイント
・他に例を見ない独特なシステム
通常、この手のジャンルでは不要なカードを削除してデッキを圧縮し、キーカードやサーチカードを効率よく使用して敵に高威力や手数で畳みかけることが多いです。しかし、本作ではデッキがライフとなるため、いたずらにデッキの総数を減らすことは死に近づくということと同義です。デッキからカードを複数枚ドローする効果のカードもありますが、使うだけ死に近づくため、カードの取捨選択、使用するカードの選択が難しく、考えさせられます。
もちろん、デッキのカードを増やし過ぎるとキーカードや攻撃カードが手札に入らず、与えるダメージが不足してしまいます。死神が与えるダメージも次第に増えていくので、どんどんじり貧となっていきます。
これまでに味わったことの無い部分で悩んだり、苦しめられたりしてとても斬新に感じました。
死神のシステムも面白いです。死神は主人公だけでなく敵にも攻撃を与えます。そのため、ブロックを大量に稼いで耐えることで、死神に敵を倒してもらうという使い方もできます。
一方で、死神を倒す場合にはかなり苦戦を強いられます。死神以外の敵を倒すと戦闘が終了してしまうため、他の敵を生かしたまま、死神にダメージを与える必要があります。勿論、敵も死神もプレイヤーを攻撃してくるため、自分が死なないように立ち回りながら死神を攻撃する必要があります。
クリア方法が2種類あり、どちらを目指すかどうかで立ち回りも変わってくる点も高評価でした。
このゲームに向いている人・向いていない人
こんな人におすすめ
・カードバトル系のゲームが好きな人
UI回りやシステムはSlay The Spireに酷似していますが、 死神・体力のシステムにより、ユニークな作品に仕上がっています。何度も遊べる作品でコスパも良好なため、カードバトル系のゲームが好きな人は、是非遊んでみてください。
一方で、以下の人にはおすすめできないです。
・Slay The Spire レベルの完成度に期待している人
下記に記載しますが、かなり大味のゲームバランスになっています。ギリギリの戦いをしたい人には向いていないかもしれません。
また、ダークファンタジー感の強いビジュアルですが、雰囲気だけでストーリー性は皆無です。ダークファンタジーなシナリオに期待している方にはおすすめできない作品なので、ご注意ください。
ここに注意!
ゲームバランスがかなり大味です。エピックカードには強力な物が多く、上手くデッキが整うとワンサイドゲームとなることも多いです。強すぎるカードには、使用後にそのバトル中はカードをゲームから除外する “廃棄” という効果がついていますが、エピックのカードを得る機会やカードを複製するカードも多いことから、何ターンも無敵のターンを稼ぎ出すことも可能です。
この他にも無限コンボのような構成を組みやすく、ボスですらワンターンキルできることも多いです。必要に応じて、難易度を上げたりカスタマイズしましょう。
また、最初から全てのカードが使用できるわけではなく、プレイに応じてカードがアンロックされていく点にも注意です。
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総括
ローグライク形式のカードバトルゲームです。Slay The Spire をがっつりインスパイアした作品ですが、死神システム、デッキのカード枚数が体力、大味なゲームバランスと大きな差別化要因があるため、本作も非常に面白いと感じました。とはいえ、Slay The Spire の方が完成度が高いので、まずはSlay The Spireを遊んでみて、同じジャンルのゲームを遊びたくなったら購入してみることをおすすめします。
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